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バイオハッキングとは?

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バイオハッキングとは?

手短かに言えば、「バイオハッキング」とは科学とテクノロジーを駆使して、カラダを最高の状態にすること。それでは、バイオハッキングのテクニックを活用し、健康的な暮らしを手に入れるにはどうしたら良いのでしょう?

まず理解すべきことは、バイオハッキングが成長著しい研究分野であること。
端的に言うと、健康的で有意義で、満ち足りた暮らしを求める私たちが「QOL(生活の質)」の向上のために行う行為全般を指します。
なので、バイオハッキングという言葉自体は聞き慣れないかもしれませんが、すでに生活の中に取り入れていること、あるいはこれからしたいと思っていることの多くが、このバイオハッキングに含まれます。

つまりバイオハッキングとは、生活の「改善」のこと。もっと言えば、「自身の身体を取り巻く環境の改善」です。
私たち人間は、より簡単で、より良く、より早く、より効率的な便利ツールを求めがちですが、すべては自身のカラダを良い状態に導くため。なぜならカラダというのは「家」であり、人生という険しい道を進む私たちのよりどころだからです。
しかし残念なことに、私たちの身体は病気や加齢、様々な環境に影響され、そして何より私たち自身にも限界があります。
しかし、そうした影響を受けなかったら、どうなるでしょう?

私たちのバイオロジー(生態)を改善することは、もはやSFの世界ではありません。
ここにバイオハッキングするための4つのカテゴリーをご紹介します。

数値化


まずは、あなたが改善したいことを決めましょう。基礎代謝や体脂肪率、血糖値、歩数、ウォーキングやランニングの速度や距離など、何でも良いです。
次に“目標”を定めます。日々の生活の中で数値を測定し、どれだけ目標に近づけているかを確認します。
推移を数字で見ることによって日々の努力値を測れるようになり、バイオハッキングできているか否かの指標となります。

テクノロジー


完璧に機能する義手・義足が開発された世界を20年前に想像できたでしょうか?しかし今では、科学の進歩により、介護・医療機器としてのパワーアシスト機の開発や、軍用のパワードスーツの開発が進んでおり、完璧に機能する義手・義足の開発もそう遠くない未来に訪れるかもしれません。
これらのサイエンステクノロジーもまたバイオハッキングカテゴリーの一つです。

環境


病気や怪我から快復する際、環境がどれだけ大切かご存じでしょうか?気温や空調、その他の要素が回復を促したり、疲弊した身体を労わったり、精神的な健やかさを与えてくれるかもしれません。たとえばクライオセラピー(冷却療法)は炎症を抑えてくれたり、高気圧酸素治療では細胞の若々しさを維持し血管の成長を促進すると言われています。また、ヒマラヤ岩塩ランプは、ランプとして使用するだけでマイナスイオンを高め、リラクゼーションと健康を促進すると言われています。
環境のバイオハッキングについての研究はとても広大で、たくさんの可能性が秘められています。今後、カラダに良い影響を与える方法が新たに見つかるかもしれません。

ライフスタイル


遥か昔から、栄養と運動はバイオハッキングに不可欠なものでした。
栄養面でのバイオハッキングとは、身体の機能を最適化するために、より健康的な食事の選択をすること。運動面でのバイオハッキングとは、「余分な脂肪を減らしたい」「筋肉を増やしたい」と決心したり、実際にその結果に結びつく活動をすることを指します。
行動を起こす決心の強さや計画の立て方などの「インプット」が良いほど、行動の頻度や健康、結果に繋がる効果などの「アウトプット」が良くなります。

実際のところ、ほとんどの人が日々、それぞれバイオハッキングを行っています。
ただ、「バイオハッキングをしている」と考えたことがないだけです。自身の身体とライフスタイルにフォーカスすることで、日々の生活の質向上や健康の増進、そして効率よく毎日を過ごすための「良い方法」を選択できるようになります。

太田式バイオハッキング


僕が考える“バイオハッキング”は、「人間の身体、そしてその機能をよりよく理解し、身体本来が持っているメカニズムを使って、本来の力を可能な限り最大限引き出す」こと
例えば、最先端の遺伝子栄養学“ニュートリゲノミクス”を利用してバイオハッキングをする人である”バイオハッカー”とは、体内に取り込む栄養素を自身で管理し、 自身の身体を最大限に活かす人を指します。コンセプトの核は「年齢由来のトラブル、環境由来のトラブルにさらされ続ける身体が、その過酷な環境に対抗するために本来持っている力をサポートする」という事です。

次回は、簡単にできるバイオハッキングをいくつか紹介していきたいと思います。